Kaz66

ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうたのKaz66のレビュー・感想・評価

4.2
いやー、良かった。映画館で観て正解。
僕の『音楽映画』史上、最高点かもです。
てっきり「ONCE ダブリンの街角で」「はじまりのうた」「シング・ストリート」のJ・カーニー監督の新作だと思ってたら全然違った。
米のヒューマン・ドラマ系の監督:ブラッド・ヘイリーの4作目。他の3作は失礼ながら一つも知りませんでした。でも、ホントいいんですよ。音楽もいいし、(本職?)ドラマもいい。年頃の子を持つ/昔(今も)音楽が好きだった/お父さんには是非観てもらいたいです。
「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」でマクドナルド兄弟の兄を演じてた:ニック・オファーマンが、昔バンドを組んでたが売れずに今はレコード屋を細々と営む父親役フランクに。「さよなら、僕のマンハッタン」で本命じゃないクラスメイトを演じた:カーシー・クレモンズが、この秋から地元を離れLAの医大に通う事となった娘役サムを演じます。
フランクは妻を亡くした喪失感を抱えてて、サムがここを離れるのを機にレコード屋も閉店しようと思ってる。サムは(母の血をひき)アートの才能があるが、普通の生活重要視し医者になろうとしてる。でも、アーティストの彼女(恋人)が居てLAに行くのをためらってる。
そんな中、(昔からこうやってよく遊んでた)親娘で制作した楽曲をspotify にあげたら思わぬ反響があり‥。というお話です。
ホントにドラマ部分がしっかりしていて、社会問題を意識させながらも、(それぞれ)1人の人間/人生の“壁”というか“苦境”というか“岐路”を描き、それを“Good Music”が支える/彩るように差し込まれます。とてもステキな“旅立ちの歌”でした。
是非とも劇場で観ていただきたい作品です!
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