ヴェルヴェっちょ

機動戦士ガンダムNTのヴェルヴェっちょのネタバレレビュー・内容・結末

機動戦士ガンダムNT(2018年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

『機動戦士ガンダムUC』以降の物語を各種メディアで展開するシリーズ「UC NexT 0100」の第1弾。UCが宇宙世紀とユニコーンのダブルミーニングなら、NTはニュータイプとナラティブ(物語る、再定義する)の掛け言葉でしょうか。気合いが入ってます。

宇宙世紀0079年。ヨナ、ミシェル、リタの3人の少年少女は、ジオン公国軍のコロニー落としを事前に察知し、多くの人々を避難させて命を救ったことで「奇蹟の子供たち」と呼ばれるようになる。 しかし身寄りをなくした彼らは、その能力に着目した地球連邦軍により、一年戦争終結後には特殊な施設で過酷な実験に晒されることとなった。
数年が経過した後、ミシェルの一計によってヨナとミシェルは施設から逃れられるも、残されたリタはやがてユニコーンガンダム3号機「フェネクス(不死鳥)」と共に行方が途絶えてしまう。
そして宇宙世紀0097年。「ラプラスの箱」をめぐるラプラス事変は、「袖付き」の壊滅と「箱」の開放によって決着。 その立役者となったユニコーンガンダム1号機と2号機は、現在では扱い切れない技術的特異点「シンギュラリティ・ワン」として解体・封印されていた。 だが、それと前後して行方不明であった3号機フェネクスが各所で目撃されるようになる。 ルオ商会の重鎮となっていたミシェルはシンギュラリティ・ワンと同等の力を手にするため、フェネクス捕獲作戦「不死鳥狩り」に着手する。 ミシェルはナラティブガンダムを調達し、そのパイロットとしてヨナを「不死鳥狩り」に参加させるが…。

本作のモチーフは「鳥」。モビルスーツの意匠や造形、台詞に至るまで随所に「鳥」が現れるのが印象的。 そして「ニュータイプ神話」にも果敢に切り込んでますね。 リタはニュータイプとなり、人間を超越してしまったのか。フェネクス(不死鳥)を駆りながら、「生まれ変わったら鳥になりたい」と話すリタ。 その幻影を追うヨナ。 何ともやりきれない。