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モンパルナスの灯のアァーーーーーーのレビュー・感想・評価

モンパルナスの灯(1958年製作の映画)
4.2
最初の40分ぐらいは
「なんか普通すぎてつまんないなぁ、、」とか思いながら観てました。。

一般人というか民衆というか大多数というか。
そういった人達は芸術の本質に対する目検や素養が無いのは当たり前で。
物を生み出す人は、自分の信念を身売り、心を売ることに躊躇してしまう。
その根源的な理由とは?
低俗な生活基準の中から得た苦悩を表現するという根本的な欲求の中から産まれる。
それは非生産的ではないのか?
ブルジョワから金をせしめることは自分が受けてきた苦悩への還元と清算である筈なのに、実際にその物の価値感や用途を聞いたりすると吐き気がする程意味がなくなり、その表現の中に閉じ込めた幾多の想いが浄化されないのではないのか?

売れない芸術家の苦悩を描いた映画で、ほぼ実話に近いとの事。

話の内容やカメラワーク云々、
などなど、
今現代の感覚を持ってしては、なに一つ真新しい描写もないが、
何かが引っかかる。

結局は批評家や有名人が認めて初めて民衆はその有り難みが理解できるといった、価値観のお話なのかと。

同じ様な境遇だと感じるからこそ響いた話であって、貧乏も、生活基準も、恋人も、表現欲求がない人も、
苦悩を知らない人には響かない映画だろう。

後半になるにつれ面白くなる映画なので是非とも諦めないで見て欲しいです。
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