回想シーンでご飯3杯いける

アースクエイクバードの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

アースクエイクバード(2019年製作の映画)
3.0
オール日本ロケでリドリー・スコットが製作総指揮という事で、あの「ブラック・レイン」を思い出す。日本で翻訳の仕事に携る主人公とその女友達、そして蕎麦屋で働きながらカメラマンとしても活動する日本人男性テイジによる三角関係を描いたサスペンスタッチの作品。

僕は海外の監督が撮る日本が好きで、本作も「ロスト・イン・トランスレーション」を思わせ、日本の街を非常に魅力的に捉えていると思う。主演のアリシア・ヴィキャンデルが流暢に日本語を話すのにも驚いた。

「ブラック・レイン」と同様に'80年代の日本を舞台にしてるものの、決定的に違うのは、日本人俳優が魅力に乏しい事。特に本作では、ミステリアスなムードを出す為なのか、登場人物を最小限に絞った事で、テイジにかなり比重を置いた作りになっているのだが、この俳優が、表情、仕草、行動、全てにおいて、どうにもいけすかない。日本語も棒読みでアリシアより下手だ笑。後で調べてみたらEXILEのメンバーなのだそうで、僕は全く知らなかったけれど、ファンにとってはこれでも魅力的に感じるのだろうか。

ラストまで観た所で、テイジの怪しい描き方に意味があった事がある程度できたものの、「ブラックレイン」での松田優作や内田裕也は偉大だったと、改めて感じた次第。