客観的事実を列挙し、理路整然と相手の議論の矛盾を突きつけるーーーヘムズロック高校の討論部員としてかなりの実力を備える部員2名。しかし、なんとこの2名同士の仲は超険悪。それぞれが志望する名門高校に入学するため、遊びそっちのけで、お互いをいがみながら討論に励む2名でしたが、そんな2名の関係を変える出来事が起きるのでした。
アメリカの高校討論部を舞台に、ひと癖もふた癖もある生徒たちが中心となって繰り広げる、ラブあり青春ありのドラマです。
討論部自体、あまり馴染みのない部活だったので、討論部所属の男子&女子が主役という設定がまず斬新です。
また、主役2名は、プロムやフットボールといった高校での楽しみには見向きもせず、友達も作らずにひたすら討論大会での優勝ばかりを目指してきた、所謂ガリ勉タイプ。
だからこそ、中盤以降のストーリー展開が余計心に響きました。志望大学のみを見据え、討論に励みながら、高校生らしい悩みや壁にぶち当たる生徒の姿を通して、｢人生で大切なものは、勉強や良い大学だけなのか？｣という問題提起を行っています。
また、主人公たちの親といった登場人物たちにもスポットが当てられているので、主役と併せて、どのように心境が変化するのかも楽しめます。
頭の回転も早く、弁も立つティーンたちの恋愛や青春、何よりも彼らの成長に胸を打たれる作品です。
