冷静沈着… その中に確固たる信念がある。
アメリカで地位を確立するには、自らをブランディングし、主張し、大衆を味方につける必要がある、と勝手に思い込んでいたけれど、R.B.ギンズバーグは少し違う。
ひたすら賢く、真面目で、物事に真摯に向き合う人であり、揺るぎない信念があったように感じた。
その「信念」というのが、男女平等ではあるものの、それが女性目線の極端な主張ではなく、「男性と女性、性別を理由に不利益を被ることがないように。男性だろうと、女性だろうと、条件を満たせば同じ境遇を得られるように」「女性が自分の身体のことを自分で決める権利を得られるように」といった、ものであることが興味深い。
彼女は「活動家」ではなく「法律家」としての姿勢を貫き、非があれば認め謝罪し、意見が対立しても、妥協点を探り、人生って「勝ち負け」「ゼロ or 100」じゃないんだよね。
もちろん、1950年代に子育てしながら(夫の闘病も支えながら)ロースクール行くとか、常人ではできなさそうなことをされてますが、それでも、なぜか庶民の私が共感できてしまうのは、地に足のついた姿勢と、家族から暴露されるチャーミングなエピソードから垣間見える人間らしさがあるからでしょう。
こういう人が、世界にはたくさんいるんだろうな(いて欲しいな)。
