まず、過去のピーター・バーグ&マーク・ウォルバーグ作品の路線が好きな人は確実に今回《路線が違う》という事を知らないと面喰らう事請け合いなアクション全開エンタメなのは知っておいた方が良い。
エクストリームドンパチ&ドッカン ハードアクションwithシラットムービーである。
つまり〈ヤバい兵士〉や〈ヤバい石油採掘施設〉や〈ヤバい爆弾テロ〉みたいな方向を期待すると肩透かしどころか全身スカします!
逆にエンタメアクションファンには最高なシチュエーションのつるべ打ち!
ピーター・バーグならではのリアリティある戦闘とシラットの融合。
実はこの融合が素晴らしく、ガンアクション等はバーグにしてはリアリティの中に普段より ほんのりケレン味を足し、イコの体術はシラットカラーは残しつつも彼の他作品に比べればリアリティ寄りの動きにして、アクションシーン内の乖離を無くしている。
結果トーンにブレが無くなる。正に絶妙なバランスなワケ。
ストーリー自体は【SWAT】の後半や【16ブロック】等でも見られるシンプルな物であるが、他のどれとも違う見事なバーグ色。ハイテンションなエンタメバーグも中々の濃い味で非常に美味である。
事が起こってからのテンポはすこぶる良い。テンポは良いが、しっかりと緩急がある。
良く批評家やうるさ方が「アクションで話運びが停滞する/止まる」のが良くないみたいな事を言ったりするが(ワシはジャンル特化型ならSTOP上等!派だけどw)、考えてみればこのテの"移動チョット待った!系"な作品って逆に
「止まる事によって話が進む」
っていうオモシロなプロットなんだなぁ…
なんて思ったりしたねw
実は個人的にこの映画はロンダ・ラウジー推しである!
どうしても格闘家でもあるがゆえにイカツいイメージだからそんな役が多いのだが、この作品のロンダは戦闘スキルはプロながら、女性的な柔らかさ(ナヨナヨとかじゃないぞ)を出していて非常に良い!
決してローレン・コーハンの引き立て役ではない!
演技も良いぞ ロンダ・ラウジー!!
…とホメまくっているが、正直言えば万人ウケな映画ではないであろう。
何せ話は薄いが味は濃い。
それだけではない。ココが賛否のすこぶる割れる所で正に肝の…
《ドンデン返し》問題である。
確かに後付け感すら感じる程 唐突であり、「そのビックリは反則じゃね?」と思う人も多いはず。
ワシ個人はこういうヤツ全然嫌いじゃないんだけどねw
でも「なんじゃコリャ?」ってなる人が出るのも分かりますよ、ええ。
確実に人を選ぶ映画だが、ワシは堂々とハイスコアをつけようと思う。
イコはキレッキレ。違う意味でマークもキレッキレ。ローレンまでキレッキレ。
そこに母性のロンダ・ラウジー!
(スマン。母性はテキトー発言w)
結論。
"マズルフラッシュ"の演出がシッカリしてる映画は たいがいイイ映画です!!
(ツッコミ不可)