エリオット

魂のゆくえのエリオットのレビュー・感想・評価

魂のゆくえ(2017年製作の映画)
4.2
ポール・シュレーダーの作品はとくに最近はあまり見ていなかったが今回は評判に惹かれて鑑賞。
内容は簡単にいうとアメリカのカトリック教会の司祭(イーサン・ホーク)がいろいろあって「タクシードライバー」のトラヴィスのようになっていく話。この人は何を撮ってもこういう風になっていくのかなぁ…
スタンダードっぽいサイズにほぼ全編フィックスのカメラで映し出される画面が特徴的で、非常に静かで美しい場面が続く。
その中で突如カメラが動き出すのは司祭とその信徒でお腹に子を宿している女性(アマンダ・セイフライド)に超常現象が起こるときという…
イーサン・ホークが死、孤独、哀しみ、絶望を内面に抱え信仰とは?神とは?などと自問するうちに拝金主義の大教会に対して怒りと狂気を抑えられなくなる司祭をそれこそ静かに熱演している。
ブレッソン「田舎司祭の日記」(ブルーレイが出るらしい)ベルイマン「冬の光」など引用元を監督自ら公言しているが、こちらは未見なので見ねば…
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