kuuta

search/サーチのkuutaのレビュー・感想・評価

search/サーチ(2018年製作の映画)
5.0
主人公がパソコンのデータやインターネット検索(サーチ)を駆使して行方不明の娘を探す(サーチ)する映画で、「全ての出来事がブラウザ上で展開する」というのがウリ(劇中、観客はパソコンの画面以外は目にしません)なのですが、これがもう、本当によくできてます。

パソコンの中で話を展開するためのアレコレが自然に行われるのもそうだけど、「ブラウザ縛り」のギミックに終始していなくて、ミステリーとしてのツイストも、伏線の張り方も見事だし、物語は父娘モノとしてすごく正統派でもある。

いろんなSNSに細切れに散らばった娘の情報からの謎解きも秀逸。

ただ、カーソルの動きひとつで主人公の感情の起伏や目線が手に取るようにわかる(カーソルやタイピングの演技が通じる)のはデジタル世代だけかも。一切説明もないので、SNSのことがよくわからない上の世代には細部の理解が難しいかもしれません。そういう意味で、デジタルツールは「言語」と同じなので。
(映画批評のお偉方からのレビューがいまひとつな理由はその辺にあるのでは…)

アメリカ映画だけど主人公が韓国系のおじさんというのも、昨今のハリウッドの流れを汲んでて新しい。…んだけどそれがゆえに集客がいまいちでとてもとてももったいない!!みんな見て!!
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