ochiba

search/サーチのochibaのレビュー・感想・評価

search/サーチ(2018年製作の映画)
4.5

ここ最近の中では、一番面白かった!


〈終始パソコンのモニター上でのやりとりだけで 〉というアイデアもさることながら、一本の推理サスペンス物としても十分に凄い。

もしもこの時代にヒッチコックが生きていたなら…この映画は彼が撮っていたかもしれない。


本作品を観て感じたこと、
〈 情報・知るという事。 人間もしくは世界との在り方 〉


映画の中では娘オモイのパパが、得意のパソコン機器を駆使し、うごかずして娘失踪の謎に迫っていくのだが… 。

驚いたことに…2018年の現代では、CIAもKGBの助けも借りずに、ほぼ市販の力だけでここまで真実に迫る事がで出来るのだ。


その進み行く管理システムの具合と利便の良さには感心するばかりだが、はたしてこの利便と情報の果実の果てに、我々は何を得て?何を失っていくのだろう?





〈 真実への道は、情報の量とその質に比例する 〉



僕はやはり何ごとにも基本的には、いわゆる「本当のこと」は在ると思っている。


本作のような難解な事件でも、かつてはクチコミや経験・勘・アクロバティックな推理などによりそれに近づこうとしていたものが、近年のインターネット・GPS・SNS・監視カメラなどの普及に伴い、より豊潤な情報群を駆使し、つまりは年をおうごとにより真実に迫ってきている。


それは、より正確で、つまりはより〈 失敗が少ない世界の到来 〉と言えるのではないだろうか?


そして、俗に言う現代の閉塞感や行き詰まり感と言われるものの原因の一つがこの豊かな情報による「 陰の代償 」であるとしたら… 。


仮にそこに正しい答えが在るとして… あまりにも知り・解ってしまうということは…しいては「 生きて行くこと 」さえもつまらなくしてしまうのかも知れない?

話がそれました。


只、どのような未来がこの先待っていようとも。
願わくば、最後はハッピーエンドでありたい。
ochiba

ochiba