ゆみゆみ

僕らの先にある道のゆみゆみのレビュー・感想・評価

僕らの先にある道(2018年製作の映画)
4.0
別れた二人が10年後に偶然再会する。色のない世界で再会した二人は過去の自分たちを振り返る。

チョウ・ドンユイ(周冬雨)の顔が好きで、相手役がジン・ボーラン(井柏然)だったので観た。
2007年に列車の中で出会い、別れ、そして2018年の飛行機での再会までの二人を見守ってると、どっちにも感情移入してしまう。
惚れっぽいシャオシャオ(チョウ)とゲームを制作して成り上がりたいジエンチン(ジン)は最初のうちは友達として付き合いだすけど、それぞれの想いには違うものが混じっていく。

田舎から出てきた二人は大都会北京で成功しようと思うけど、貧乏極まりない二人の生活は想像以上に凄かった。ワンフロアーを複雑に仕切って小さな部屋を作って貸している。あんなアパート(?)があるの?2000年を過ぎても大都会北京ではそういう暮らしをしてる若い子達がいっぱいいたんだなぁって。不衛生で消防法とか絶対無視したアパートが平然と存在してて、そういえば中国のイメージってまさにこんな感じだったなって思った。
今の中国もよくわからないけど、かなり発展してて日本なんかよりもっとITを駆使した生活をしてるのを最近はよく目にしてたから、あれはやっぱり一部のことで大半は苦しい生活をしてる人が多いのかも。
というストーリーと全く別の感想を持った。

話が逸れたけど、ストーリーはとても良かった。ゲームの中の二人と現実の二人がシンクロするような作りも期待感や焦燥感を煽られる。
二人が出会うまで世界は色を失う。
なかなかに切なかった。

エンドロールまで洒落てて、何人もの一般人が想う相手にメッセージを書いたボードを見せていく。
愛してるの言葉は間に合ううちに伝えなきゃね。色んな想いを巡らされるストーリーだった。
ゆみゆみ

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