パク・フンジョンをナメるなよ
「The Witch/魔女」
私の中には現代の韓国映画界に(最も)貴重な映画作家がふたりいます。
ひとりはホン・サンス、そしてもうひとりはパク・フンジュ。
(最も)というなら普通はひとりだろ?などとお願いですから訝らないで頂きたく存じます。
(最も)貴重な映画作家が何人同時に存在してもちっとも不思議じゃないのが21世紀の現代映画が持つ鷹揚さというべきものなのですから。
では、そのパク・フンジョンやらのどこがそんなに貴重な映画作家なのか?となおも訝る向きに対してはこう言い換えておきます。
その作品を観逃したらあまりに勿体ない作家だ、と。
趣味だの審美眼の違いなどでそんな作家いくらでもいるだろ?とまで仰るのなら、ひとまず、そのパク・フンジョンが2018年に公開した「The Witch/魔女」を観て頂きたい。
私の申し上げている事が嘘偽りないのが分かって頂ける筈です。
ではその「The Witch/魔女」とはどんな映画なのか?と問わないで下さい。
これがどんな映画かなのかとてもひとくちでは答えられないからです。
ただ今はひとまず日本の上田慎一郎の「カメラを止めるな」を目一杯嘲笑し、井口昇監督の快作「片腕マシンガール」を極端に神格化させた作品です、とのみ答えておきます。
だから本当に観て頂くしかないのです。