こなつ

愛がなんだのこなつのレビュー・感想・評価

愛がなんだ(2018年製作の映画)
3.5
角田光代による同名恋愛小説の映画化。監督は今泉力哉。

「街の上で」「窓辺にて」と今泉力哉監督作品を観てきて、恋愛映画の繊細な心情を映像化することに長けているという手腕が気になり、話題になっていたこの作品を観てみたいと思った。

28歳のOLテルコ(岸井ゆきの)は一目惚れした男マモル(成田凌)を愛し過ぎるあまり、全てマモルを最優先にして、会社の仕事にも影響、クビになってしまう。しかしそれほど尽くしているのに、マモルにとって彼女の存在は恋人ですらなかった。

恋愛映画といっても一方通行の思い、それも馬鹿でクズの男マモルに振り回されているテルコ。テルコの親友葉子(深川麻衣)は、ナカハラ(若葉竜也)を自分の必要な時だけ呼び出し利用し、ナカハラの気持ちを無視した行動をとっている。

どこに行き着く訳でもない、ふわふわーとした恋愛物語。

若葉竜也は、最初朝ドラの「おちょやん」で魅力的な俳優だなと思いずっと気になっていた。

お花畑状態のテルコを見ていると、決して共感は出来ないが、人を好きになるのはそれぞれの形があるのだから周りがとやかく言える事ではない。テルコは叶わぬ恋に陶酔しているだけ?テルコもマモルが本気になったら逃げたりしないか、、、なんて小説や映画の物語なのだから考えても仕方ないかな。

それにしても女優としての岸井ゆきのの成長は凄い。益々楽しみだ。
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