JT

愛がなんだのJTのレビュー・感想・評価

愛がなんだ(2018年製作の映画)
3.9
愛がなんだって言うんだ

2019 . 57 - 『愛がなんだ』

数億年振りに劇場で観た邦画
そんなテンションで臨んだ

この映画が多くの人に観られる理由は登場人物それぞれの性格が観る者の中に宿っているからだ
そしてそのひとりひとりの描き方が丁寧であざとくなく絶妙な所を見事に突いている
「愛ってなんだろう」誰しもが一度は考えたことがある日常的で普遍的なテーマであって
おそらくずっと背負うものだろう
それ故に人は"愛"に執着して答えを出したがる
愛はズバリなんとかだ!とペラペラと語る人も周りにいると思うがそもそも形のないものを無理に表現する必要はないのではないか
人それぞれ考え方があって愛の価値観が異なるのは当たりまえの話だけどこの作品は
「愛なんてどうでもよくないか?」と言う大胆なところに思い切って踏み込んだ映画なのだ
人を好きになるとよく生まれる疑問が
「何を、どこを好きになったのか?」
なにかしらの理由があって相手に惹かれる訳だけど
答えられないことが多いのは言葉にできない目には見えないお互いの愛の形があるからで
友達や同僚などとそう言った話になると
相手を否定するような意見が出されるが
他人がどうこう言える話ではない
わたしはあなたじゃないしあなたはわたしじゃない
相手がみる世界と自分がみてる世界は重ならない
だから愛だとかどこが好きだとかどうでもいい
なんでとか理由なんて必要ない
だから相手が自分に振り向いてくれないからと諦めて忘れて新しい誰かを求める行為もおかしなことだ
でも執着することは良くも悪くもあるし
依存してしまうことは危険なことかもしれない
なら相手を想うだけでいいのではないか
誰かを所有しようとするのではなく
その人のそばにいてあげるだけでいいのでは?
彼氏、彼女、恋人、愛人、呼び方なんて関係ない
愛がどうあるべきかなんてどうでもいい
相手のために自分が愛になるんだ。
JT

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