短評
村上虹郎主演のクライムサスペンス。
原作は中村文則の処女作である同名小説。
ほぼ全編モノクロ×危険な男の独白という異様な世界観に酔いしれる。
喫煙癖があり、女性も性処理道具でしかない大学生が拳銃を拾ったことで人生が変わる。日本では所持を禁止されているものを日常の中に取り入れていく展開は面白かった。
ただ元々主人公の性格が正気ではないため、銃の虜になってしまう動機があやふやにされているし、主人公の独白が小説のような語り口であったため、どこかダサく思えてしまった。
本作でわかったのは、リリー・フランキーを白黒にするとより狂気度が増す。やっぱりこういう役がよく似合うよ。