MikiMickle

ブラッド・インフェルノのMikiMickleのレビュー・感想・評価

ブラッド・インフェルノ(2017年製作の映画)
2.5
2017年シッチェスカタロニア映画祭で監督賞を受賞した作品。
監督はルチアーノとニコラス・オネッティ兄弟。


舞台は、実在するアルゼンチン ヴィラ・エペクエン。
観光地として栄えた湖の街だったが、1985年に防波堤が決壊した。今や、廃墟ばかりのゴーストタウンとなっている。
映画は、そこで逃げ回る下着姿の女性から始まる……

とある男女6人組。バンでこの地に向かっている。
エペクエンのドキュメンタリー映像を作るために。
監督のヴァスコ。その彼女でビッチなヴィッキー。パンクスのエリカ。硬派スタッフのディエゴ。軟派なスタッフ ナチョ。そして、この町の出身であるカーラ。

途中で止まったガソリンスタンドで出会う不気味な人々……汚いトイレ。怪しげなミートパイを売りつけようとする女主人。ヤバめな店員。こっそり覗いた部屋にいた男…… そして、その後、彼らを監視する目……

夕暮れの廃墟で、カーラの体験した哀しい過去の撮影をしていたのだが、車が故障。何者かによって切られたガソリンホース。(古いバンのガソリンのホースって丸出しなの?)
偶然通りかかった車の男性の助けで、一行は3組に別れて行動する事になるのだが……
そこには狂人一家がいて……

この前半のありがちさに、逆に微笑ましくなる(笑) 「悪魔のいけにえ」から始まるこのパターン。もう、何十回見たかわかんないこのパターン(笑) でも、微笑ましいよ‼ 私は好きだよ‼ 問題はこのあとだよっ‼ どう処理していくのかが見物だよっ‼ 頑張って‼
と、いう気持ちで後半突入。一家出てくるまでの前半は長いけど、目をつむる。


後半。
一言目は、「雑だな😂」
カットしちゃダメなシーン、ザックザクカットしてる(笑) 逆にウケるw 襲われるな😁シーンから、いきなり逃げてたりとか(笑) その部分を見せなきゃ‼
あの人、どうなったの??とか、雑ーーーー‼‼😂 演出もカッコつけがウケる(笑) どうしようもないwww


でもでも、後半30分に溢れるビジュアル的ホラーはアリ‼
頭蓋骨ボッコボコ破壊とか、アルゼンチン式足ちょんぎり(なんじゃそりゃw)をしているザンギエフ的モヒカンの頭イッちゃったまん丸お目目の男チマンゴとか、も1人イッちゃったやつの動物頭蓋骨お面とか、エアロビ大好き色魔おじいさんとか、タンゴ腸ダンス(←誤字ではない)とか、ミンチ肉とかとか、嫌いじゃない(笑) むしろ、好き好きwww
もう完全に『悪魔のいけにえ』とか『サランドラ』とかのパクリなんだけど、何故か少しだけ面白く感じるのは、チープさの中に、作り手への愛おしさがあるからかなぁ……

そして、舞台がエペクエンって事もある。ヴィラ・エペクエンといえば、廃墟好きとしては見逃せない場所。25年も水没していて、次に襲った干ばつによって現れた街の姿は、幻想的で美しく、哀しい。その姿が少しでも見れただけでも良い。願わくば、もう少しその退廃さを見せては貰いたかった……もっと見たかった……
殺人鬼たちとそんなエペクエンの存在の関係性が上手く表されてないとか思ったけど、でも、ホラーへの熱量は感じたし、前述したようにスプラッター感も悪くなかったわ(笑) 音楽のセンスの微妙さも面白かったしw
オススメは別にしないけど、駄作だけど、私は嫌いじゃないw
余談。映画の中での監督が着ているTシャツ「FRANCESKA」が気になったので調べてみたら、本作の監督であるルチアーノ・オネッティの前作のものだった(笑) あはははは(笑)自分の映画、好きなんだな〜と思い、ホッコリした😁
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