ふじこ

キング・オブ・トロール 勇者と山の巨神のふじこのネタバレレビュー・内容・結末

2.7

このレビューはネタバレを含みます

ノルウェーのファンタジー映画。
王女が18歳までに結婚していなければ"畏れ山"のトロールが目覚め、姫を攫い奴隷にすると言う言い伝えがある。
それを信じる国王は他国の王子と政略結婚させてしまおうと決めるが、自由奔放なタイプの姫は拒否、逃げ出してしまう。
森の中で王女の馬に轢かれて出会ったのがエスペン、食料をあげて別れるが、家に帰ると父と二人の兄にお遣いも出来ないのか、と呆れられてしまう。
何をやらせても役に立たないエスペンを留守番させ、狩に出掛けたみんなが居ない間遊びで振り回した火かき棒で家は全焼。
翌朝帰ってきた父は燃えてしまった母の遺影を眺め、エスペンに家を出ていくように言う。余りにも役立たずだから。

そこに姫を探しに現れた政略結婚の相手、フレデリク一行が現れ、姫が行方不明な事、姫を見つければ大金が貰える事を伝え去っていく。
家を再建させるお金を得る為、3兄弟は姫を探しに旅立つ。

というお話。
冒頭から怒涛の役立たずっぷりに全然好感を抱けないのだけれども、道中何でも拾うクセのお陰で拾ったアイテムを駆使して旅が進む。
美しい幻影を見せて魅了する怪物や、度々バッティングするフレデリク一行と激しく揉めたり、色々ありつつも本当に蘇ってたトロールから姫を救出する事に成功する。

そんなにお金掛かってる感がなくて、でも風景は間違いなく美しく、雰囲気作りは良い感じ。
トロールも"マウンテン・キング"なんて呼ばれるくらいなんだからもっと大きい方が良かった気がするんだけど、大きめのクマくらいのサイズ。ジャケット絵よりずっと小さい。

一番良かったのは次兄のパール。太ってて長兄よりルックスは良くないのだけれど、喧嘩する度に仲裁してくれるし、姫の事を守る勇気もある。
最後姫が会いに来るのがエスペンじゃなくてパールだったら良かったのになあ。

あとフレデリクは確かに嫌なヤツだけれど王族で政略結婚をして盤石の地位を築き、更に高みを目指すのは王族の義務みたいなもので、トロールを討伐したところで勧善懲悪は成されたと思ったら最後可哀想だったなあ。誰か助けに行ってあげられたら良いんだけども。
ふじこ

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