hajime363

THE GUILTY/ギルティのhajime363のレビュー・感想・評価

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)
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「The GUILTY」
有罪って意味ですね。

物語の舞台はラーメン二郎関内店。日々のストレスから勢いだけで全マシを頼んだ挙げ句、完食出来なかったアスガー・ホルム(デンマーク出身)は隣に座った“細いのによく食べるって逆に不健康そう”なOLからギルティ(有罪)を宣告される。
傷心のアスガーは贖罪を求めて、地元のラーメン屋でバイトを始めるが、自身のオーダー聞き取りミスにより半チャーハンにライス大を付けて提供してしまうことで更に自己嫌悪。

複数の人間が介在するオペレーションにおける個々の役割・責任という切り口から「ギルティ(有罪)とは?」という問いを投げ掛ける良作。ラーメン食べたい。

ワンシチュエーションでありながら、表情(主に苦悶)の演技が光る。
88分なので、心情の変化はテンポ良く、とはいえ軽過ぎでもなく、適度に心が軋みます。
ラストのカタルシスには「ルーム」に近いものすら感じた。なんだか神話的。
※ちょっと頑張ってみましたけど前半は全部嘘です。

実際は緊急通報センターで電話番してるんですけど、「なんでこんな仕事を…」的なテンションの主人公。
話が進むにつれて、どうやら元刑事だけど“何らかの不祥事”で今のポジションに付いていることが明らかになります。

そんなテンション低めの主人公が、1本の通報をキッカケに「ヤバイ事件じゃん!俺に出来ることは!?」ってなって、色々頑張ってたら内省しちゃった、みたいな。

観客としては、電話の内容から事件を推察してドキドキハラハラな構成な訳ですが、やはり展開には限界はあり先が読みやすいタイプの映画。

でも!
“ギルティ(有罪)”というテーマ性が明確かつ骨太なので、飽きずに観られます。というのが所感です。

過去の過ち(広義に後悔するという意味で)を清算するという構図は「ウィンドリバー」に近いものを感じたりもしました。

“告解”って大事だよね。キリスト教、良くできてるわー
hajime363

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