COKO

THE GUILTY/ギルティのCOKOのレビュー・感想・評価

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)
3.7
仕事の電話で、職務以上の人助けをしようとする警官の物語。

「THE GUILTY」というタイトルは邦題なのかな?
もうこれしかないというくらい、秀逸すぎるタイトルでビビる。

中盤〜後半にかけて起こるひっくり返しに、静かに動揺させられる。
絶対に集中を切らさないで、88分間を観きって欲しい。


以下、もう少し深く。

この映画を観て思い浮かんだのは、
①この作品における罪びとは誰なのか。(Criminalではなく、Guilty)
②人の本当の罪とはいったい何なのか。
という2つの問い。

答えは多分、観た人によって違う。

「アメリカン・ビューティー」とテーマに共通性があって、
【人間は嘘をつかなければ生きていけない(でもそれは本当に?)】
って主題をめちゃくちゃ投げかけてくる。

かなり重厚な作品で、笑いも一切なく、全体的に重い雰囲気。
上映時間は短めだけど、映像に変化が少なく、時間の経過が長く感じられる。
でもそれは決して、この映画のマイナスポイントではない。

(重いという言葉は難しいけど、鬱要素はない。
あえてジャンルでくくるならサスペンスなので、「思いっきり泣きたい」とか「思いっきり鬱を味わいたい」とか、そういうのを期待して観ない方がいいよ。)

言っちゃうと、結局、人殺しですら誰かに愛されてるんだよって話。

「罪の意識」と「無条件の愛」が静かに横たわる、
すごく宗教的(主にキリスト教)なテーマの1本。
宗教、哲学とか好きで、重ためな映画が好きな人はハマるかも。
COKO

COKO