くさむすび

CLIMAX クライマックスのくさむすびのレビュー・感想・評価

CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)
4.3
自分はまだまだひよっ子なんだなと思わせるくらい後半からは刺激の強い映像のラッシュで、安易に再生ボタンを押してしまったことを後悔する。でも最後にタイトルが出てきた時の解放感はどの映画でも代替不可能に思えて、あんなに最悪な映像を見させられたのにも関わらずこの気持ちを得たいがために複数回見ちゃいそうな中毒性があり、「これこそがドラッグの怖さなのか?」と考えたりしてしまった。
前半のフリとなるダンスや落ち着いた会話のやり取り、中盤の段々狂い出していくダンサーたちの様相、そしてクライマックスは破天荒な演出を用いて見せる阿鼻叫喚。起承転結しっかりしているし、フィックスから次第に安定感の無くなっていくカメラなどから、意外と映画としては手堅い作りなんじゃないかという印象を受けた。
記憶から消したいくらいの地獄巡りだったので低評価をつけたいんですが、並大抵の監督じゃこんなドラッグ追体験ムービーは作れないと思うので、その点では高く評価したい。今作のような作品を冷静に見られる精神力が欲しい。
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