このレビューはネタバレを含みます
タロン・エガートン主演のエルトン・ジョンを語る話。
エルトン・ジョンとはキングスマンで共演している。
薬物依存者のセラピールームで自身の過去を話すシーンから始まる。
エルトン・ジョンは小さい頃にピアノに出会い天才的な音楽の才能を磨き、ピアノと歌唱能力は天下一品。
しかし、エルトンは両親に愛されずに育った。常に誰かからの愛を求め生きてきた。
ある時レコード会社が渡してきた詩に曲を付けるようになる。その作詞を行なっていたのはその後盟友となる、バーニー。
曲を作れないバーニーと詞をかけないエルトン。
それでも、お互いの得意分野は沢山の人を虜にする神がかった能力。この2人のコンビでその後沢山のヒット曲を産出する。
晴れてスーパースターになり人気アーティストとなったエルトン・ジョンであったが、お金と名声を得てもやはり誰かからの愛を欲していた。
彼はゲイだった。
ゲイの恋人をつくりマネージャーにするも、そのマネージャーはただエルトン・ジョンを金のなる木にしか思っておらず、ただひたすらエルトン・ジョンを働かせた。
お金と曲を出せば人は集まる。
嫌われていた久々に父親に会えば、今のエルトン・ジョンのお金の多さにただニヤつき、優しいふりをしてニセ物の応援を送るだけ。
自分がゲイだと母親に告白しても、
「お前は、誰にも愛されない」
の言葉。
クスリをして無理やり歌を歌い、
お金をまいて色んな人とセックスをし、
大切な友人バーニーにも酷く当たる始末。
バーニーもまたエルトン・ジョンから離れていった。
「ハグしてくれる?」
昔エルトン・ジョンが父親に言った言葉だ
父親は「甘えるな」と冷たく突き放す
エルトン・ジョンはただ、誰かからの愛を求めていた。
もはや自分自身も自分のことを嫌いに
薬物依存者の更生施設で過ごすようになったエルトン・ジョンであるが、ある時バーニーがエルトン・ジョンに会いに来た。
昔のように詞をわたして、
「これに曲を付けてくれ」
と、
後半はずっと暗いストーリーだったが、最後にはバーニーが帰ってきた。
エルトン・ジョンは誰かからの愛を求めていたが、彼の作る曲や彼の歌声を求めてる人達はたくさんいた。
バーニーもまたその1人であり、バーニーはエルトン・ジョンをちゃんと友達として愛していた。
両親に恵まれず、ゲイであるが故に差別されることも多々あり、人からの愛を感じるには難しい環境で生きてきた。
でも、彼の魅力に惹かれ彼を愛している人間は確実にいた。
自分が嫌になることは誰しもあるだろう。
自分が好きになった人達が必ず自分を愛しくれるとも限らない。
ただ、せめて自分だけは自分を大切に愛してあげないと落ちるところまで落ちる。
そして必ず自分を愛してくれている人はどこかにいる。
そういう人達だけは絶対に大切に離れないように自分も愛していく強さが必要だ。