エルトンジョンについては、ムーランルージュでユアンマクレガーの歌うYour Songに魅了されて自分の結婚式で流したことと、キングスマンにご本人が出ていたなということくらいしか知らない状態での鑑賞でした。一人の偉大なシンガーについて、映画をきっかけに知ることができて良かったなと思いました。初めて聞くけど素敵な曲も多く、他にも色んな曲をみたくなりました。
作詞と作曲が完全分担制だということに驚き、彼らの関係性を好ましく思いました。大スターになって沢山の人の目に触れるだけ、孤独を感じ愛に飢えていく…。平凡な私には贅沢な悩みにも感じてしまうけど、自分を偽って本当に信じられる人が周りにいなくなっても突き進むしかない辛さに胸が痛む物語でした。しかし、エンディングのI'm Still Standingとご本人の現在までの歩み、そして当時の衣装の再現率の高さを楽しめるラストにすこし気持ちが報われるような余韻を残してくれたのは良かったです。
伝記映画とミュージカルが混在した世界観になかなか慣れず、感情移入する暇もなく置いてけぼりをくらうような感覚を覚えたのはすこし残念。数日たってからあのシーンをもう一度みたいなという気持ちになったので、観終わった直後より思い返してみて面白かったなと思える不思議な魅力のある作品でした。
