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キングダムのTAKEZOHのレビュー・感想・評価

キングダム(2019年製作の映画)
4.5
邦画における古き良き日本映画の呪縛、ハリウッド映画に挑むと立ちはだかる壁は誰も成し得なかった大業、この映画が伝説の塗り替えによる布石となるか!?
ハリウッド映画級を目指そうとCGを多様したり、過去を斬り捨てるような斬新なスタイリッシュ映画……
近年海外でも人気の漫画がドラマや映画化するが、あまりに製作者と原作の熱の噛み合わなさと原作に忠実ということがいかに難しいことか思い知らされる。
漫画っぽくすると現実味なく、実写に寄せると原作を台無しにしてしまう……
そんな中『キングダム』実写化を知ったとき「絶対に無理、失敗する」という不安しかなく、公開されてからのこの映画の好評価を得ていたが、それでも好きな漫画だけに期待しないようにしていた……
実写はどうしての漫画の迫力を超えられなず、120分を越えると蛇足になり、120分だと原作をカットしすぎて作品を薄めてしまい、原作を忠実にしようとして漫画負けるかCGを多用してその演技に迫力がない空回りになる……
そんな邪推を全て振り払い、今までの常識を覆し壊してくれた製作陣と脚本に関わった原作者、役者達の熱演の全てが『キングダム』における“夢、大望を抱き現実を切り開く”テーマとも重なっているようで、今まで無残に散っていった漫画原作の実写化達が、この映画によって報われた気がした。
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