しゅう

さよならくちびるのしゅうのレビュー・感想・評価

さよならくちびる(2019年製作の映画)
3.6
監督が塩田明彦で門脇麦と小松菜奈のダブル主演という座組みを聞いた時から気になっていた映画。

主演2人とそこに絡んでくる成田凌の時代遅れな佇まいは良い。フォークデュオの2人が歌うシーンは(提供された楽曲の素敵さも相まって)音楽映画の素晴らしさを感じられる。

あと、2人のユニット「ハルレオ」のファンの少女(恐らくは恋人同士)がTVインタビューに答えて"さよならくちびる"を口ずさみながら感極まる場面も、演技を超えた生々しさが印象的だった。

ただ、『3すくみの三角関係』という設定に囚われ過ぎて、どうにも窮屈で作り物めいた映画に感じられる。より主要キャスト3人の自然なアンサンブルを活かしたドキュメンタリックな仕上がりになっていたらもっと豊かな映画になったのでは。
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