素晴らしかった。だが、少し長い。
本編は140分とアニメーション映画の尺としては大作といえる作品なのだが、ストーリー構成は無駄と感じる要素は見終わってない。
しかし、実写作品を思わせるほどのゆっくりと流れる演出に、相反するアニメっぽい説明的と思える台詞。
また、京都アニメーションの作画は素晴らしいものの、今回の作品は止め絵としてそう感じた。
自分もアマチュアではあるがアニメを制作しているので、あのキャラデザを動かすのがどれだけ根気と繊細さが求められるかわかっている、では、なぜ止め絵と感じたかというと、物語のクライマックスでの以前の京アニにあった圧巻さが無くなっていたからだ。
今回の作品でも出てきた、母の手紙の回やオペラの回など、ストーリーの最後では京都アニメーションでしか出来ない作画にプラスでアクションがあったが、今作は、崖を走っていく素晴らしい作画はあるものの、一番盛り上がるシーンが花火だった。
もしかしたら、リトルウィッチアカデミアの時みたいに、花火も作画しているのかもしれないが、この作品を見る人は京アニの作品に花火を求めてきたのだろうか。
また、とても実写的と言える間の長い演出が故に、リアリティを求めてしまい、ラストの少佐とバイオレットが逢うシーンにいきなり実写からアニメを見せられた感じがして一歩引いてしまった。
また、今作ではバイオレットから二世代後の少女が語り手となるシーンがあるのだが、映画の導入のシーンが長い。
また、切手の演出も正直狙いすぎだと感じた。
作品を見て、以前の京アニはもう、見ることができないのかと、少し悲しくなった。