このレビューはネタバレを含みます
結構面白い。
シンゴジラとは反対にドラマパートをふんだんに詰め込んだゴジラという感じ、
ラストの脚本はトップガンマーヴェリックとほぼ同じという、エンタメ特化のベタ脚本。
人物背景など前半かけて描かれいるので、感情移入しやすく全体的な教科書としての完成度は高い
教科書通りだからこそ、ドラマ外の人物にはスポットが当たっておらず、窮屈な印象も受ける。
予告でその0がマイナスにという文字を見ると、その割にはゴジラの上陸が一回だったり、上からの映像がなかったりと、コピーには劣る。
また、個人的にはベタ脚本で行くなら、戦争の艦隊を送り出す期待を背負う画など、ストーリー外の人も巻き込んだ画が欲しかったりなどするが、そこもなくあと一歩何か足りないというイメージ。
シンゴジラも再度見たが、立案した作戦が少しトラブルはあるもののある程度うまくいき、主人公には致命的な危機が訪れないシナリオが多い。
このシナリオの完成系がトップガンマーヴェリックだとするならば、機体からの脱出はある程度読めるので、もう一つ危機があると尚良い。
例えば、脱出が少しうまくいかず気絶して起きると横に典子がとか？
教科書通りがゆえに転の部分が読めたり、キャラクター外でのストーリーがハブられてたり(尺の都合などあるが)するがゆえにあと一つ泣けないもう一歩の傑作といった印象だった。
あと、シンゴジラはゴジラをメインに描いた作品だったが、今作は主人公背景が特攻とゴジラとこんがらがってるのも、ゴジラの影がストーリーで少し薄く感じる。
民衆としてのゴジラの恐怖、中盤の計画の際にゴジラに対してというストーリー感がもう少し出せると尚良い。
妄想
・最後脱出に気絶して夢の中で典子が出て来て、「まだ、来てはいけません。だって私は」 といって、守れなかったと言う苦悩の中目覚めると目の前に典子
・もっとゴジラを世間的に戦後の東京を襲った大問題風な世間の印象もストーリーの中で加え、アルマゲドン的な英雄として送り出し、ラジオもゴジラ上陸のジャーナリズムで船に乗り込み報道、たまに安藤さくらや町の人の画も入れる。
・マッカーサーを出す。ラスト「日本もまだやれる！」
・ゴジラに殺された整備士の家族に手紙を送る「今回上陸したのは、ゴジラに特攻」などの文字であの整備士を呼び出す。少し悪い噂で呼び出すのはシナリオ的にうまくいってなさそう
など妄想でもう少し泣ける作品に出来そうなので、もうちょいベタな感じで脚本作ってくれると個人的には嬉しかった。
