評判を聞いて、映画館で観たかったが叶わなかった本作を、やっと自宅鑑賞。
時代にそぐわない超巨大戦艦(大和)を建造させない為に、天才的な数学力を駆使して阻止するお話らしいが、実際の史実は言うまでもない、ということはどのように物語として着地させるのだろうか??
という興味一点で見進めた。
冒頭の大和沈没シーンは迫力満点。
艦船戦術は明らかに時代錯誤で、米国の理に叶った飛行機での戦い方との違いをまざまざと見せつける描写。
特に、唯一墜落させた米兵を米軍機が即座に助ける連携プレイは、戦略/戦術のレベル差を象徴する良いシーンだった。
が、いわゆる戦争映画描写はこれで終了。後は、菅田将暉の奮闘を観続けることに。
彼が見積りの精査をする為に努力する姿は、過度に現実離れする事なく、飽きずに観る事が出来た。
最後の数式による価格算出は流石に無理があったが、ラストの会議シーンでは名役者揃いも手伝って、なかなかの盛り上がりを見せていた。
で、最後の着地だが、実はこれも薄々予想していた通りだったが、大和建造の目的を、実はあのようなことにしてしまうのは、映画の出来云々の前にお話としていかがなものかと正直思った。
冒頭で大和の沈没で3000名が亡くなったと説明しておきながらと。
また、会議論争で勝った為に空母が建造され、それが真珠湾攻撃のドライブになったような描写があったが、主人公が戦争を止める為に奮闘したことに対する裏切りのような見せ方となり、上記大和建造の目的と合せて、映画として不誠実さを感じた。
そもそも、作りたかったプロットと史実にギャップがあり過ぎて、ストーリーに破綻があったかな、という印象。
と、つらつらと否定的に書きましたが、映画鑑賞自体は楽しみました。
映像+音響は大迫力だし、浜辺美波ちゃんは可愛いし(笑)