このレビューはネタバレを含みます
観ていくに連れどんどん胸が詰まってきます。
底辺で生きる兄妹の悲痛な叫びが全編に渡って溢れています。
かなりの低予算で制作されたのでしょうが、ここまでインパクトのある作品は初めてです。
引き合いに出して申し訳ありませんが、これを観てしまうと『万引家族』などまだ良い方だと感じます。
障害を持っているだけでここまで生きづらい状態になってしまうのか。現実的には行政や支援団体を頼るという術があるのでしょうが、それでも健常者にはわからないさまざまな痛み悩みはあるのでしょう。
救いだったのは警察官の知り合いの存在です。
彼が目をかけていてくれたことが、どんなにも観ている我々をほっとさせてくれたか。
そして、主人公が最後の一線を越えずに踏みとどまらせた一因ではないでしょうか。