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岬の兄妹のugaのネタバレレビュー・内容・結末

岬の兄妹(2018年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ずっと心が苦しくなった。
日本のどこかで必ずこういった恵まれなかった人はいるはず。


片脚が不自由な兄と自閉症の妹マリコの生きていく話。
不景気で障害者という理由からまっさきに 兄がリストラを食らい、無職になってしまうところから物語は始まる。

ティッシュを食べるほどの極貧生活にまで陥った2人は 生きていくために最低最悪の手段を選ぶ。
それは妹マリコに売春させるというもの。

1時間1万円でマリコを売り、生活をしていく2人。おっさん ヤンキー 学生 小人症の男、色んな人と性行為をさせられるマリコが映されるが、マリコは「ただ気持ちいいもの」としか理解できていなく、理解できていない障害者に売春を強制しているのが 見ていて辛くなる。

兄も脚が動かないから安易に仕事などは見つからなくて、生きていくためにはもうそうするしかなかったのかと思う。
生活保護を勧めるとか 周りに助言をしてくれる人がいればよかったのに。

挙句の果て マリコは妊娠してしまい、妊娠させた男は責任を取らなかったので結局中絶。

物語終盤では マリコを使うのはもう辞めようと思う節が垣間見えるが、結局その後どうなったのかは分からないまま幕を閉じる。

何ひとつ解決しないまま終わったが、生きるのは大変だなと思う映画だった。マリコには幸せになってほしい。
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