タコ社長

この世界の(さらにいくつもの)片隅にのタコ社長のレビュー・感想・評価

4.3
テアトルの空間にしっくり馴染む映画でした。日曜日、夕暮れ。

寄せては返す波のように、一つ一つの断片が手の平に触れては消えていく。手触りはとても柔らかく「居場所」は早々なくならないというリンさんの声がこだまする。死んでしまえば秘めた思いも消えてしまうのだと。桜の木の上でのひとときを思い出せば心を和らげてくれる。悔やんでも悔やみきれないあの瞬間は心にトゲを刺す。ひとつの真心に触れただけで生きていく気力が沸いてくる。

完全版?製作していただき本当にありがとうございます。
すずさんのご多幸をお祈りします。
タコ社長

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