mさん

mid90s ミッドナインティーズのmさんのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

大人に憧れる主人公

その大人への憧れが可愛い

大人=ちょっとワルっていう感性が幼くて
実際アウトローの仲間入りしていき
少し悪いことをするたびに満面の笑みになるのが可愛くて好きだった。だけど後半母親に黙れと言ったり、大人な階段を登りすぎてしまい、心が追いつかなくなっていって、一気に顔が疲れてしまう。あの無邪気な笑顔が無くなって、疲れた大人の顔をしていて、ああ大人って嫌だなと思いながらこの役者さんすごいなと思った。

アウトローの人たちは不快になるほどのワルではないところが良かった。ワルだからといって誰かを傷つけたりするのを日常的にやる奴らじゃなくてよかった。汚い言葉を使ったり、相手を馬鹿にしたり、タバコを吸ったり、ちょっとしたワルで満足している奴らでよかった。

彼らは悲惨な現実から逃避するために存在している切ないヤツらで、根本的にスティービーとは生きる世界が違って、最終的にリーダーがスティービーに優しく俺らとは違うと言う時にハッとした。それでもラストの楽しい映像は本当にあって、あそこに嘘はないから。この出会いは無駄じゃなかったんだなと思う。大人になれたわけでもないし、形だけだったけど。あの笑顔とか楽しい時間は無駄じゃなかったなと思った。

共感できた。
後から来たやつに抜かされて立場弱くなるところとか。

兄が最初悪いのに
どんどん立場が些細なことで逆転していくのが面白かった。ラストなんて、ポロシャツでものすごい兄がまじめな人に見えた。

場所が固定されたままの会話劇が多くて少し退屈だった。だけど、壁に寄りかかって話してたりする画は世界の端っこで話すアウトロー感があって納得できるし、基本アウトローは場所なんて移動せずに自信満々にたむろする人なイメージがあるから、固定された場所でずっと駄弁ってるのもわかる。だけど流石に動かない会話が多すぎな気がした。

パーティーのシーンで時間経過を音楽のリズムに合わせてパッパとやる編集がベタだけど好きだった。
mさん

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