この話もう映画化してるの?なんて思ってたけど、
早いもんでもう11年前の話なんですね。
長くて重くても見なきゃならない。
まず事件発生までがめっちゃ早くてびっくりしたけど、
恥ずかしながら最初に官庁舎を爆破したこととか
少なくとも記憶にはなかった。
一年後にオスロ訪れてるんですが、
だったらウトヤ島は無理でも爆破跡くらいは見れたんじゃないかと思うので、
自分の意識の低さにひいてる。
そんなことはともかく体感開始30分くらいで犯行は終わり、
犯人は出動した警察官に取り押さえられる。
そうか、この後がメインの作品なんだとそこで知りました。
とは言えこの犯行シーンにおける犯人の冷徹さと、
隠れたり逃げたりしてる子どもたちが結局は撃ち殺されてく展開は、
この作品を忘れがたいものにしている。
私が今作で強く感じざるをえないのは、
まぁ事件そのものに感じてることでもあるけど、
成熟した社会であっても隙や反動は存在し、
避けようのない暴力はあるってこと。
もちろんビリヤルという主人公を使って
希望を描こうとしていることはよくわかるし、
被告弁護人の人も君の負けだと言い捨てるが、
77人という数字はあまりにも大きすぎて、
それでも希望はあるという言葉を無力化する。
まさにそれを序盤で見せつけられるし、
精神鑑定で一度は無罪の可能性が出て、
それを被告人がやめても代わりに弁舌させることになる。
これが日本以上に成熟した国で起こったことなんだという衝撃。