2011年7月22日ノルウェー。
1人の男が77名もの命を奪った連続テロ事件。その犠牲者の殆どはサマーキャンプ中の少年少女でした。
単独犯が起こしたものとしては歴史上最悪の事件だったにも関わらず、この映画の存在を知るまでは、恥ずかしながらこの事件を知りませんでした。
実際に起こった悲惨な事件を、ボーンシリーズのグリーングラス監督が描くということで、鑑賞前は、事件自体に重点を置いて描いた映画なのだろうと勝手に予想していましたが、そうではありませんでした。
事件自体は序盤で描かれ、生き残った者、その家族、犯人、犯人の弁護士、首相に焦点が当てられ、事件がもたらした影響を様々な角度から捉えています。
被害者達の葛藤や苦しみがひしひしと伝わってきました。
私達はほんの数分のニュースの一部として、こういった事件の概要しか知ることはありません。
しかし、遠い国の出来事としてではなく、同じ人間が犯した過ちとして、忘れてはいけない歴史として、私達も目を背けてはいけないと改めて感じました。