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ROMA/ローマのsundayのレビュー・感想・評価

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)
3.0
土足の生活にはなじめないなあというのが第一。そして犬のフンが転がっている家、粉をふりかけ水で流す、でもかすかに床に残ってる。これがとても印象に残った。

最初イタリアのローマと勘違いして、でも使用人は南米のインディオの姿形だしどうも街の様子がちがう、イタリアはもっときれいな気がする、言葉もスペイン語のようだしそのうちポスターに「MEXICO70」と見えて(あとで調べるとサッカーワールドカップが70年はメキシコだった)、観てる途中携帯で調べたらメキシコローマ地区だとあって納得、というとんだ観客でした。が、事情が分かってみると、70年?じゃあ2年前にはオリンピックやったんだ、え?この街の状態で開催してたんだ、と思うくらい街は秩序が無い印象。64年の東京もそんな印象をあるいは外国の人は持ったのか?3丁目の夕陽とさほど変わりない街並みかと思いなおしたり。そして使用人の相手の住む郊外のスラム街はとてもひどい衛生状態の所。

征服者スペイン人とそこの家で雇われる小さい体の先住民。アメリカ合衆国に負けず劣らずメキシコも人種問題は大有りなのだ。征服された大陸アメリカ。監督の自叙伝的だともいうが、征服者スペイン人と先住民インディオの格差があるメキシコ社会、というのがとても目に付いた映画だった。同じ征服の歴史でもアメリカは近代化した大国になったのに南米はどうしてそうならないのか?知識不足で理由まではすぐ分からないが、ちょっと調べてみようという気になった。その点で見た意義があった。

2018メキシコ、アメリカ
2019.4.6劇場で
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