sunday

ディファイアンスのsundayのレビュー・感想・評価

ディファイアンス(2008年製作の映画)
3.8
第二次世界大戦中、現在のベラルーシ(大戦中はポーランド領でドイツ占領下)でのユダヤ人狩りから逃れる抵抗を描く。最初に自分の住む村で両親が殺されたのが1941年、ビエルスキ兄弟たちは森に逃げ込み、同じく逃げ込んできたユダヤ人たちと抵抗を続ける。食料を村から”調達”し、ドイツ軍を襲っては殺した死体から武器をとり、抵抗を続ける。そして最後には1200人の人が助かった、との字幕。

最初、こんな森の中で生き延びられるのか? ほんとうにあった話だというがほんとうなのか? と思ったのだが生き残ったのだ。ドイツ軍にユダヤ人の居場所を通報するのも、同じユダヤ人。食料はユダヤ人じゃない人々の家から盗んでくるのだ。殺したドイツ兵にも家族はいるはずで・・ 戦争の無意味さが画面から押し出されてくる。

ビエルスキ兄弟(ウィキ)
 第二次世界大戦中、ナチス・ドイツ占領下のポーランド東部(現在のベラルーシ西部フロドナ州ナヴァフルダク周辺)でビエルスキ兄弟を中心に組織され、同胞のユダヤ人を救出したパルチザンを指す。ポーランドでユダヤ人狩りを生き延びたビエルスキ家の4人兄弟(トゥヴィア、ジュス、アザエル、アーロン)によって結成され、戦後まで約1200人のユダヤ人の共同体を隠れて維持し続けたという。
 ポーランド国内では、「ユダヤ人を守った英雄」とも、「ロシア・パルチザンと組んでポーランドの非ユダヤ人から物資を略奪した強盗団」という見方も存在する。

史実との違い
映画ではトゥヴィアのすぐ下の弟はズシュになっているが実際はアザエルの方がズシュより年上である。映画ではアザエルの年齢がかなり若く設定されている。
映画の最後ではその後の実人生の字幕が出る。
・トゥヴィア・ビエルスキ(ダニエル・クレイヴ) (1906 - 1987) 妻子は殺されていて、森で出会ったリルカとは終生添い遂げたと出る。ズシュとともに運送会社をする。
・アザエル・ビエルスキ(ジェイミー・ベル) (1908 - 1945) 映画では森で出会った仲間と結婚式をあげる。その後ソビエト軍にはいり子供の顔をみることなく死亡と出た。
・ズシュ・ビエルスキ(リーブ・シュレイバー) (1912 - 1995) 戦後アメリカに渡り小さな運送会社を経営。
・アーロン・ビエルスキ(ジョージ・マッケイ) (1927 - ) 映画では最初の虐殺の時家の地下に隠れていて助かった。

2008アメリカ
2024.2.14BS1
sunday

sunday