ゆずきよ

永遠の門 ゴッホの見た未来のゆずきよのレビュー・感想・評価

3.8
私はあまり絵画や芸術には詳しくありません。
そんな私でもゴッホの名前くらいは知っています。

物語は、生前不遇の扱いを受け死後評価された画家として有名なゴッホの半生を描く。
私の知っているゴッホと言えば図書室の偉人伝漫画の中でだけ。
それも数十年前の話なのであまり覚えていませんでした。
私の記憶では横柄な所があり少し乱暴だったような。
主演は名優ウィレム・デフォー。
前半はオスカー・アイザックが演じるゴーギャンとの出会いやルパート・フレンドの弟テオとの関係性を教えてくれます。
カメラワークが独特で視線を覗き見るような演出やゴッホから見た世界の美しさなど表現。
台詞も独特なものが多く哲学的な映画です。
中盤以降は思い悩む様子をメインに徐々におかしくなるウィレム・デフォー。
これがゴッホとしての真実なのか創作なのかがわからないのが悔しい。
終盤になりマッツ・ミケルセンが登場。
この2人が会話しているだけで絵になるね。
大きな変化や特別な出来事があるわけでなく緩やかにラストシーンへ。
唐突な展開に戸惑いながらも不思議と心に響く映画でした。

私は美術館より博物館が好きなのですが絵を見るのは好きです。
芸術を理解しているのかと言われれば全くだしピカソの良さは正直わからないけれどゴッホの絵の力強さくらいはわかります。
この映画を観てその理由が少しわかったような気がしました。
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