やったカニ

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語のやったカニのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

全編を通して、過去の映像と現在の映像が織り交ぜられるようにして構成されてるので、その対比や変化が切なく浮き彫りになる。姉妹四人がそろっていればなんでもできそうだったあの頃。現在は、四姉妹は家庭を持ったり、夢を追いかけたり、病がちだったり、それぞれが離れて暮らしている。

人生とは、移ろうもの。それは、環境や境遇だけではなく、考え方や価値観も同様。少女時代、ローリーからのプロポーズを断ったジョーは、自分は一生結婚しないんだと考えていた。それは自身が執筆する小説にも表れていて、「女のエンディングは結婚するか死ぬかだ」と編集者に言われた時にも反発している。けれどジョーはこの映画のラストで結婚する選択を採る。そのシーンはなんとも素敵。メグもエイミーもローリーもジョーのことを応援していてあったかい。
おれはこのラストシーンを初めて見たとき、「あれ?ジョー、結婚するんだ」と思って、いまいち腑に落ちなかったのだが(それはこの映画が、結婚=女性の幸せ、ではないことを提示していたから)、いろんな人の感想や考え見て、人は生きてくうちに変わるんだということに気が付いた。それこそが「ストーリー・オブ・マイライフ」なのだと。
映画を観終わってから、さらに好きになれた映画だった。
やったカニ

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