このレビューはネタバレを含みます
子供の時から親しんだ物語なので、目新しさは感じないかと思いつつ観たけど、とても新鮮に感じた。
今っぽく仕上げてるんだけど、主張が声高過ぎなくて、自然で、でもとても胸に響く。
監督は分別のある、頭の切れる人なんだなぁと、好感が持てた。そのバランス感覚、センスも確か。
そして俳優陣もスマートで、キャラクターが生き生きとしていて、本当に素晴らしかった。
エイミーと結婚するローリーに、長年納得がいってなかったけど、今回、目からウロコ。
ローリーは美しいし良い奴だけど、ホントにダメなお金持ちのイタリア人なので、ジョーみたいな相手だと確実に結婚生活破綻、エイミーのようなしっかり者が必要、というのがよく分かった。
「結婚は経済」というのもよく分かった。
ティモシー・シャラメが上手すぎて、ダメすぎて、いい意味で説得力がありすぎた。
シアーシャ・ローナンの真っ直ぐさや、フローレンス・ピューの末っ子ゆえの立ち回りの上手さと諦めの良さ、この辺もものすごく説得力があって、本当にキャスティングが素晴らしいし、有難い。
こんないい演技を見せてくれてありがとう。
時間軸を2軸で観せてくれるのもテンポが良くて、効果的だった。
私がもっと若い時にこの作品を観ていたら、少し人生が変わったかもしれない。