別れ話をするために夫の生まれ故郷の漁村へやって来た夫婦の物語とドキュメンタリーのような漁村の物語が交わることなく並行して描かれている
ストーリーは特にないので夫婦の哲学的な会話や独特な構図、音楽の組みわせ、何を映しているかなどアーティスティックな雰囲気を感性で楽しむ作品かな
夫婦が目を合わさずに「愛が老いていく」「愛は放っておけ」とか日常では絶対しないような会話を延々してるのが結構面白くて好き
ドキュメンタリー風だけど海風にはためくやたらと多い洗濯物や生きてる猫と死んでる猫、居間で遊ぶ子どもと木箱で死んだ子どもなど作り込んだ画は芸術性を感じる
最初は映画を撮るつもりじゃなかったらしくアラン・レネの編集の力もありデビュー作が意図せずヌーヴェルヴァーグの始まりと言われるようになったのは運命を感じる