風ノ助さんの映画レビュー・感想・評価

風ノ助

風ノ助

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コックと泥棒、その妻と愛人(1989年製作の映画)

4.5

レストランのオーナーで泥棒のアルバートはこの上なく下品で暴力的、嫌悪感の象徴みたいな人間で食べることと妻に執着しています
彼から逃げ出せない妻はレストランで出会った夫とは正反対の知的な客に惹かれます
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ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

3.0

誘拐された少女を売春や人身売買の組織から取り戻す仕事を請負っているジョー

仕事のためとはいえハンマーで人を殴る、という暴力行為に対して一切の躊躇がない

そうなってしまった原因をフラッシュバックで何
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桜桃の味(1997年製作の映画)

4.5

中年の男が自殺を手伝ってくれる人を探して車で街を彷徨う
車の窓からはイランの貧しい人たちが住む地区が見えている

仕事を求めて車に群がる人がいる
プラスチックを拾って生計を立てている人、クルド人の若い
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セールスマン(2016年製作の映画)

4.0

この国の経済状況と社会制度の酷さを見せつけられるアパート崩壊という衝撃的なシーンから始まります

知人に紹介されたアパートに引っ越してすぐに妻のラナが何者かに襲われます
ラナの警察には届けない、世間に
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フィッシャー・キング(1991年製作の映画)

4.5

人気DJジャックの不用意な発言がきっかけの事件で妻も仕事もまともな社会生活も失ってしまったパリー

ジャックはパリーの力になり罪を贖いたいと考えマンハッタンの中でちょっとした冒険の旅に出ます

二人の
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おとなのけんか(2011年製作の映画)

4.0

子ども同士のケンカでケガを負わせてしまった子の両親へ謝罪に訪れた夫婦

お互いに最初は理性を持って話してるのに相手の言葉や態度を受けて徐々に本音を出していく

帰ろうとしてなかなか帰れなかったり、うま
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赤い影(1973年製作の映画)

4.0

湖面に映る赤いレインコートの少女
ガラスを踏む小さな弟
血のように滲む写真
不吉な予感で外に飛び出す父親

掴みもバッチリ、伏線も詰まっていて少ないセリフで見せる素晴らしいオープニングシークエンスでし
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草の上の昼食(1959年製作の映画)

3.5

先日鑑賞した『幸福(しあわせ)』の劇中内のテレビで放映されてた本作を鑑賞

人工授精推奨派の大学教授が健康的な美しさを持つ村娘に恋してしまうラブロマンス

大らかで牧歌的でなんだか楽しくなってくる作品
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

4.0

向日葵の咲く野原を二人の子供を連れた夫婦が歩いているオープニング

幸せそうな家族の日常が描かれています
色使いも可愛くファッションや小物やポップアートもお洒落に演出されている美しい映像です
枝にシフ
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浮き雲(1996年製作の映画)

4.0

慎ましくも幸せに暮らしている夫婦が二人同時に失業してしまいます
不況でなかなか再就職できず困窮する中、二人はお互いに支え合い誇りを持って希望を失わずに生きていきます

絶望の中でも淡々と生活していく二
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ル・アーヴルの靴みがき(2011年製作の映画)

4.0

フランスの港町ル・アーヴルで靴磨きをしているマルセルと街の人たちの優しい物語でした

難民問題に真剣に向き合ってくれない政府に抵抗して市井の人々が自分たちにできることをすることで密航してきた少年を助け
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アメリカの友人(1977年製作の映画)

4.0

余命わずかの額縁職人ヨナタンにマフィアの殺人が依頼される
殺し屋に彼を薦めたリプリーとの間に情のようなものが生まれる

リプリーの
「友情は無理だ」
「ずっと君のことを考えてるよ」
という台詞があるけ
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散歩する惑星(2000年製作の映画)

4.0

不条理な世の中で絶望的な出来事があちこちで起こっている

少しずつ関連がみられるいくつかのエピソードがたくさん繋がってできている物語

ずっと続く渋滞や運べないたくさんの荷物が示す暗喩、古典的な宗教儀
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マイライフ・アズ・ア・ドッグ(1985年製作の映画)

4.0

12歳のイングマルは辛いことがあると宇宙へ飛ばされ餓死してしまったライカ犬よりはマシだと思うようにしていた
どれだけ辛い思いをしているのか苦しくなります




母親の病状が悪化して夏の間叔父の家に預
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或る夜の出来事(1934年製作の映画)

4.0

過保護の親から逃れて家出したお嬢さまとそれを記事にしようとする記者とのロマンスコメディ

ドーナツの食べ方、成功しないヒッチハイク、偽夫婦の演技、ジェリコの壁などいつまでも古びないセンスの良いエピソー
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白い馬(1952年製作の映画)

4.0

牧童たちの手に負えない野生の白い馬
美しい馬に魅了された少年と馬が心を通わせるお話でした

馬の躍動感溢れるカットに魅せられます
海岸沿いを馬が走るシーンが本当に美しい

どうやって撮影されたのか不思
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赤い風船(1956年製作の映画)

4.5

学校へ行く途中で見つけた赤い風船を大切に大切に扱う少年
風船が雨に濡れないように歩いてる人の傘の下を渡り歩くところがとても可愛い
やがて風船は意志を持ち仔犬のように少年に懐きます

燻んだ雨上がりの石
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パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

4.0

7人のお節介な姉たちからの抑圧で急にキレたり泣き出すような情緒不安定の男バリー
寂しさを埋めるためにテレフォンセックスサービスを利用したため詐欺に狙われてしまいます
でも女神のように優しい女性リナと出
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ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

4.5

ノリノリの音楽やビビッドカラーのファッションなどポップなブラックカルチャーが描かれる群像劇風に観てたら最後にガツンとやられました

黒人街での日常と起きてしまった暴動を描いている
黒人差別だけではなく
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アニー・ホール(1977年製作の映画)

3.5

N.Y.でコメディアンをしているアルビーがクラブ歌手のアニーと出会い別れて友だちになるまでを回想を混じえて入り組んだ時系列で語っていく

ちょっと理屈っぽくて皮肉屋のアルビーと天真爛漫なアニーとの噛み
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林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

4.5

突然記憶喪失になる病が蔓延する世界
林檎が好きだった事しか思い出せない男が治療プログラムを淡々とこなし、その結果をポラロイドカメラで記録しています

この世界にはインターネットもデジタルガジェットも見
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ハッピーエンド(2017年製作の映画)

4.0

フランス北部の街で建築会社を経営し3世代が一緒に暮らす裕福なロラン一家

その一家の元へ引き取られる13歳のエヴ

家族はそれぞれが闇を抱えていて一緒に暮らしているのにお互いのことに無関心で分かり合お
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ピアニスト(2001年製作の映画)

4.5

ウィーンの音楽学院で講師をしている39歳のエリカ
母親はエリカをピアニストにするため全てを注ぎ込んできたためずっと娘の全てを支配し続けている
期待に応えられなかったエリカもまたそんな母親に依存している
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愛、アムール(2012年製作の映画)

4.5

人生終盤の夫婦の愛の物語でした

序盤は静かな愛に満ちた夫婦の日々の営みが描かれています

やがて妻の病状が進んでいき困難な老老介護の現実が突き付けられます

身の回りのことがどんどん出来なくなってい
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チャイナタウン(1974年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

1930年代のロサンゼルスで浮気調査の依頼を受けた私立探偵ジェイクは水の利権に絡んだ陰謀に巻き込まれていく

以前治外法権の街チャイナタウンで警官をしていたジェイクは多分真面目に職務を務めていたが為に
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狩人の夜(1955年製作の映画)

4.0

ジョンとパールの父親は銀行強盗で手にした1万ドルを子どもたちに託したまま死刑になってしまいます
刑務所でその事を耳にしたハリーは伝道師になりすまし子どもたちの所へやってきます

大人たちを言いくるめて
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ディーバ(1981年製作の映画)

4.0

18歳の郵便配達人ジュールは愛する歌の女神シンシアのコンサートで歌声をテープに盗み取りする
ある日彼は配達用のバイクに買春組織の告発テープを投げ込まれる
二本のテープを巡って事件に巻き込まれていきます
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王女メディア(1969年製作の映画)

4.0

紀元前に上演されていたといわれるエウリピデスの戯曲『アルゴ船遠征』と『メディア』の映像化作品

ケンタウロスに育てられたイオルコス元国王の遺児イアソンは現国王からの王位返還条件を呑んでコルキス国へと行
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シンプルメン(1992年製作の映画)

3.5

元大リーガーで国防省爆破事件の容疑者として逃亡中の父親を探しに行く兄弟のロードムービー

強盗を繰り返していた兄ビルと気弱な大学生の弟デニスがお金も手がかりも心許ない当てのない旅をする
出会う人たちが
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白いリボン(2009年製作の映画)

4.5

第一次大戦直前の北ドイツの小さな村、有力者たちは恐怖で村人を支配しています
理不尽な抑圧に対しての不満が悪意へと変わり陰湿な事件が次々と起こりますが誰も真相を追求しようとしません

有力者たちは名前が
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オール・ザット・ジャズ(1979年製作の映画)

3.5

ブロードウェイの振付師で演出家のジョーは新作が作れないと苦しみ、不摂生で体調も良くありません
とうとう倒れてしまった彼の頭の中の出来事を幻想的なミュージカルで見せます
フェリーニの8 1/2へのオマー
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ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

4.0

刑務所で知り合った三人のゆるゆる逃亡劇

三人ともバカでダメダメなのに楽しそうでカッコよかった

洗練された画面も時間差でふふっと笑える感じも大人になってから観直すと自然に沁みるようになってて心地よか
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お早よう(1959年製作の映画)

4.0

テレビを買ってくれと騒ぐ子に「余計なことを言うな」と叱ったら意地でも口をきかなくなったために家庭からご近所へと小さな騒動が起きます

オナラってそんな自由に出せるモン?って思ったけどいさむちゃんかわい
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

4.0

『女王陛下のお気に入り』から遡って4作品観ましたがこれが一番ヘンテコな世界観でした
この順番で観て本当によかった、逆だったら観るの辞めてたかも
不快感がクセになる不思議な作品ばかりでした
そして今作も
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ロバと王女(1970年製作の映画)

3.5

ペローの『ロバの皮』が原作
深く考えたら楽しめない映画です

妃が亡くなり実の娘と結婚しようとする王様😳
困った王女は妖精に助けを求めます
忠告に従いハードル高めなドレスを王におねだりしたら想像以上に
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残菊物語(1939年製作の映画)

4.5

愛する歌舞伎役者の夫を献身的に支え続け散っていった悲哀の妻お徳の物語
お徳にとっては歌舞伎役者尾上菊之助を大成させる事に精一杯情熱を捧げる事ができた幸せな人生だったのではないでしょうか
気持ちはなんと
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