最近やっと女性が性や欲望を持っていることが少しずつ認められてきたくらいだから、障がいのある人の性欲だなんてまだまだ”ない”ものとして扱われているんだろうな。そもそも意識もされてないだろう。私も正直この映画見るまで気にしたことがほぼなかった。障がい者の人だってあって当たり前なのにね。
舞を始め、出てくる登場人物達がとても魅力的なのにサラッと描かれすぎてて悲しかったな。舞の人生、編集長の人生、俊哉の人生、どうしてあんなにもユマに親身になってくれるのか(とくに俊哉)。別にバックグラウンド全てを描かなくてもいいからせめてどこかで感じとらせてほしかった。
監督は性の話も、自己確立の話も、家族愛も全て描きたかったのだろうな。
ユマの小さな勇気から始まる冒険はワクワクしたけれど、せっかく取り上げたのなら性の話にもう少しフォーカスして欲しかった気もする。前半あそこまでリアリティーを追求して描いたんだもの。
私が私で良かったと心から言える人は世界にどのくらいいるのだろうね。