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パラダイスの夕暮れのNのレビュー・感想・評価

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)
3.8
自分が4年前(コロナ直前)にフィンランドに行った時の印象とアキカウリスマキの撮るフィンランドは類似性が高いなと思いました。
行く前、かもめ食堂を観たことや、マリメッコのイメージが強すぎたのもあり、キラキラした可愛らしく丁寧な暮らし〜な国というイメージを勝手に抱いていました。

実際行くと天気はずっと悪く、寒くてどよんとしていた。スられそうにもなったし、コロナが流行る直前だったこともあり、現地の人にファッキンコロナって言われたし、(まじで一生許さん)。
とまぁそんなこんなでどうしても暗いイメージが拭えません。
パラダイスの夕暮れっていう邦題秀逸なほど合っていますね、まさに”日差し”というよりかは夕暮れという感じですし、労働者達を主に描いているのもしっくりきてしまった。(いやでも普通に旅行は楽しかったし、沢山良いところもありました。)

暗さの中の希望を見出しているのかと思いきや絶望のほうが多く、映し出されるのは希望というには大袈裟な存在。
表情の全く変わらない彼女の心情にどんな変化があったのかは読めませんが、高級料理店に入れなくてもそばにいる幸せというものがあるのだろう。
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