ユマの心の解放が白い鳥のはばたきに重なり、気持ちのいい風に頬をくすぐられるエンディングの爽快さが素晴らしい。
性への目覚めは好きな人ができたからとかじゃなくて、漫画家になりたいという自己のアイデンティティの確立ゆえ。しがみつくようなそのひたむきさに泣けた。
お母さんの苦悩や悲しみや愛しさや色々な感情がまるで演技じゃないように生々しくて、ひたひたと心が痛んだ。
主人公が自立に向かう成長過程を爽やかに描きつつも子を持つ親の気持ちの行き場のなさをリアルに描き出した秀作。
ちょい役の渋川清彦しかり、脇役陣が豪華。特に渡辺真起子は過去最高にカッコ良かった。サバサバの編集長も良かったよ。いい人との出会いが人生を変えていく。ユマは人生を自分で掴んだんだね。
