トム

Girl/ガールのトムのレビュー・感想・評価

Girl/ガール(2018年製作の映画)
3.9
理解がある体の環境において直面する半透明なパーテーションくらいの無理解
これのせいで生まれてしまう大丈夫じゃないから大丈夫、な気持ち
自分はシスジェンダーなので置き換えて考えてみたから、もちろん全然正確じゃないんだけど
例えば家族仲がすごく良い子たちに囲まれていたとしたら、自分は家庭環境に悩んでることをどれだけ仲が良くてもその子たちには打ち明けられないし、もし打ち明けて理解しようと寄り添ってくれたとしてもほんとの理解はできないだろうと括って心の内は曝け出せない
この気持ちのいとこくらいにはなるのかも

これに身体的な要素、ホルモンバランスや過酷なレッスンや思春期加わったと思うと豆腐メンタルの自分だったら朽ち果ててるだろうなと思って何度も胃がキュッとした

ジェンダーに関して、世間は全くの無理解からなんとなくの理解に移行しただけで、
まだまだ根深くマジョリティの傲慢さが根を張ってて
これをなんとかしなきゃいけないんだがYouTubeにある「Blue eyes Brown eyes」の実験と同じく実際に体験してみたり、リアルに当事者としての想像力を膨らましたり、そういう能動的共感的作業がきっと必要
それには映画ってフォーマットは最適なのかも
Girlは特に身体の変化に焦点を当てて、的確に教えてくれていたように思う
トム

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