トランスジェンダーの少女のバレエ学校物語。
ララは多くを語らず、心の痛みも身体の痛みも飲み込み、ストイックに向き合っていく。
気持ちが急ぐ性適合手術とバレエへのプレッシャー、この二つを軸にララのストーリーは展開していく。
しなやかさや気高さはララの心身ともにあり、基本的に美しい。嫉妬から心無い仕打ちを向けてくるクラスメイトもいる。
本作は淡々と進み、観る側に委ねる系の映画なので正解も不正解も示さない。なんなら途中から「これドキュメンタリーだっけ?」と言いたくなるくらい。
ただ一つ私が思ったのは、ララがいくら強い子でも、どこかでなにかを越えて自分の殻を破らないと、精神的にも芸術(バレエ)的にも昇華しないかなと思いました。
色んな人に観て欲しい作品。