2021年になった今でも、黒人に対する差別は色濃く残る。
近年でも警察官による、黒人殺害事件は世界中に広まった。
1962年。
今から約60年前。
今よりももっとひどい黒人差別があったアメリカが舞台。
主人公のトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)も黒人への差別は酷いものだった。
家の工事に訪れた黒人二人へ妻が出したコップ。黒人が飲んだというだけで、そのコップを捨ててしまう。
それに気づいて拾う妻は黒人への差別を持っていないという描写が活きてくる。かつ、トニーの黒人に対する差別も。
黒人にとって危険の多いアメリカ南部をドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)のコンサートツアーで運転手として共にすることになったトニー。
二人の8週間に及ぶドライブの旅が描かれる。
久しぶりに、映画を観て涙した。
胸が熱くなった。
どこか、「最高の二人」を思い出させるが、あの映画も見た目や偏見を持たれる富豪と、そんなことを全く気にしない黒人男性とが心を通わせる映画だった。
トニーの粗暴な振る舞い、偏見がじわりじわりと変化していく、またシャーリーも破天荒なトニーの優しさに気づき、かけがえのない友人となっていく。
ツアー最終日のレストランがほんとに胸糞悪い。
それまでもトイレに行かせないホテルなどもあったけど。。。
しかし、そこからの二人は本当に心が温かくなる。
街のレストランでのシーン。
NYへ向かう車の中。
一人部屋に着いたシャーリーの表情。
8週間ぶりに家族と会ったトニーのどこかさみしげな表情。。
そして、ラストのクリスマスパーティーのシーン。
泣いた。
ここで泣きました。
「ニガー」という言葉を使うなと諭すトニー。
訪れたシャーリーのために席を用意しようとする家族。
妻のために書いていたトニーからの手紙のお礼を告げる妻。
シャーリーの勇気。きっとどこか不安に思いながらもトニーの元を訪れたに違いない。
パッと明るくなったトニーの笑顔も胸が熱くなった。
ヤバすぎた。
書きながら今もじわっと目が潤む。
こんな胸が熱くなる映画をもっと観たい。
こんな映画のおすすめ作品あったら教えてください!