SadaoMio

グリーンブックのSadaoMioのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.3
アメリカ映画に傑作が多い異人種バディものに、またひとつ傑作が加わりましたね。
NYから南部への旅。ディープサウスに行けば行くほど差別が顕在化してくるありさまのグラデーションを、説明台詞ではなく、映像とシチュエーションで見せる。これぞ映画だよね。
見終わるとトニーがとてもいいヤツで、恵まれたセレブに見えたドクが、人間らしい悲しみを抱えた寂しい男に、それぞれ印象がガラリと変わってしまう妙も映画らしくていいよね。
古くは「手錠のままの脱獄」のトニー カーティスとシドニー ポワチエ。ポワチエは「夜の大捜査線」のロッド スタイガーもよかったよね。フライドグリーントマトも良かったし「48時間」のエディ マーフィーとニック ノルティ「大統領の執事の涙」なんてのもありましたな。
こうした人種を乗り越えた人間が人間らしくある映画を、繰返し世に出してくるところにアメリカ映画界の良心を見る思いです。
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