2014年ウクライナ東部のドンバス地方におけるロシアとウクライナの戦争。その裏側で様々な立場の人間が繰り広げる出来事をオムニバス形式で描いた物語。
今もなお解決の兆しが見えないロシア・ウクライナ問題。2014年に勃発したドンバス紛争の裏側で、軍人やジャーナリスト、医者、その他一般市民の様子を13のエピソードに分けて展開。
略奪を行った仲間に対する暴力的な懲罰や、敵兵を晒し者にし私刑を繰り広げる市民。そして虐殺が行われているように見せかけるフェイクニュースの撮影など、戦争の知られざる部分を捉えています。
これらのエピソードは実話に基づいて描いているとの事で、ただ戦い合うだけでない戦争における人間の醜さを見せつける内容だと思います。
ロシア・ウクライナ戦争は、2022年から始まった戦いが世間的に知られていますが、実際はこの2014年から既に始まっているもの。戦況が悪化した今では更に極悪非道な出来事が繰り広げられていると推察されます。
本作の出来事はロシアとウクライナのみならず、何処の国でも決して他人事ではありません。平和と言われている今の日本でも直視すべき現実問題と言えると思います。