Inagaquilala

コードネーム エンジェルのInagaquilalaのレビュー・感想・評価

コードネーム エンジェル(2018年製作の映画)
3.8
ナセル大統領の娘婿でありながら、イスラエルのスパイでもあった、エジプトの政府高官のアシュラフ・マルワンを主人公とした実話に基づく作品。Netflixのオリジナル作品だが、監督は「クリミナル 2人の記憶を持つ男」(2016年)のアリエル・ヴロメン。「クリミナル 2人の記憶を持つ男」はなかなか面白い作品だったので、この作品にも期待していたが、なかなかのサスペンスとダイナミックな展開もあり、じゅうぶん楽しめた。残念ながら、この実話については初耳だったが、どうやらマルワンは、いわゆる「二重スパイ」ではなく、その行動の底には、エジプトとイスラエルの戦争回避という大きな目的があったというのが、この作品の語るところだ。

形としては、「二重スパイ」ものなので、なかなか構成が難しいのだろうがね、そのあたりやや消化不良になる部分はあるものの、総じて、このマルワンという男が、ふたつの国の間で動き回るのかは、最後、理解できる。また、そのような意図でつくれられているとは思う。ちなみにマルワンは、エジプトでも、イスラエルでも、戦争を回避したリスペクトされる人物とされているという。Netflixの作品のクオリティの良さを、あらためて感じられる作品だ。
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