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ジュラシック・クロコダイル 怒りのデス・アイランドのkaomatsuのレビュー・感想・評価

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何ともマッド・マックスなサブタイトルの本作は、立ち入り禁止の島に来てしまった若者たちが次々と、遺伝子操作により巨大化したワニの餌食になっていく…という、実にベタベタな内容だ。人間による遺伝子操作により蘇った恐竜や猛獣が人を襲うというド・定番のストーリーは、『ジュラシック・パーク』以降たくさん作られているが、本作は対象を巨大ワニに替えただけで、新鮮味は特にナシ。CGに関しても、それなりにお金をかけた超大作映画が、いかに精緻につくられているのかがよく分かるくらいにひどいものだったし、人食いワニの脅威がまったく描けていないのが残念。例えば1997年の『アナコンダ』などは、同じ巨大生物パニックものでも、巨大蛇の描写はひたすら獰猛で気色悪く、見所はたくさんあったように思うのだが…。あと、ワニが人を襲うのに悪意などあるはずもないのに、食い殺された仲間の仇だ、などと叫びながらワニに挑もうとする人間たちが、あまりにも大人げなくて滑稽だ。同じ猛獣モノでも、同情的に描かれるキングコングなどは違って、やはりワニやサメはいつも極悪非情な存在にされてしまうのだな、と。個人的には、獰猛でない種ならば、ペットにして散歩したいと思うくらい、ワニが可愛くて仕方ないのだが…。
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